2019年1月12日に岡山市の天神山文化プラザにて公開された、本作「ミネルヴァの梟」の舞台版についての紹介です。
あなたの「夢」や「使命」は何だろうか?
テクノロジーは進歩し、より便利な暮らしになっているにも関わらず「夢」を持つことを難しく感じるのはなぜだろう?
目の前の責任を果たすことに忙しく、なぜやるのかという「使命」を思い出す余裕が無いからではないか。果たすべき責任は「夢」や「使命」を貫くためにあるはずだ。
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技術革新が進み、アンドロイドたちが人間と共存している世界。
アンドロイドを3代にわたって開発している祖父 洋治・父 勝彦 ・孫 ケントは、「人間の心をもつアンドロイドをつくる」という「使命」を受け継いでいた。
彼らが「人間の心とは何か」を探求する過程を通して誰もが持つ「夢」や「使命」とは何かを紐解いていく物語。
「人間を科学で解明したい」と考えた祖父(洋治)は、苦労の末、ほぼ人間同様の機能を持ったアンドロイドを完成させる。ただ、人間の解明には程遠く、夢は父(克彦)に託された。克彦は「心」を持ったアンドロイドを開発すべく、それに五感を加え、アンドロイドたちが住む「赫奕たる街」を建設する。ある日から、街で盗みや落書きのトラブルが発生するようになるのだが、それは息子(ケント)がプログラムを細工し、アンドロイドに自由(悪事)を与えていることが原因であった。克彦はケントの行動に危険性を感じていた。ケントの「自由」に対する主張は受け入れられないまま、心半ばで克彦も息を引き取ってしまう。ケントは克彦の死後、多くの真実を聞かされることになり、夢に対する考え方が大きく変わる。「人間とはなにか」という途方もない大きなテーマに飲み込まれながら、親子三代に渡って夢は受け継がれていく、カタチを変えて…
アンドロイドが生活を営むアミューズメントパーク「赫奕たる街」 ここは「人間の役に立つアンドロイドを作る」として作られた国営の施設だが、責任者の克彦の個人的想いが強く反映されている。 大正浪漫をテーマにしているのは克彦の趣味である。家族の繋がりに憧れを持っていた彼は古き良き大正浪漫の温かい家庭に憧れていたのだ。そのため、アンドロイドたちは着物を着て生活している。
舞台でも映像でも、ほぼ同じ感覚を楽しんでいただけるメディアインテグレーション=真のメディアミックスプロジェクト。
舞台「ミネルヴァの梟」
全体の約半分を映像で綴った新感覚の演劇。生の演技と舞台上に映された映像とが入り混じった不思議なリアリティを提供
映画「ミネルヴァの梟」
舞台用に撮影された映像に、実際に上演された舞台の様子を交えて再編集された「ミネルヴァの梟」劇場版