正直申し上げると、撮影中断を余儀なくされてから、作品のテーマは微妙に変化していきました。
主人公・桐生克彦は、様々な岐路に立たされ続けることになります。人類が大きな脅威に晒されていると感じたとき、大切な人が病に侵されていると知ったとき、尊敬する人が遺したものを受け取ったとき、そして自分が最期を迎えるとき…。
そのたびに彼は考えます。
「今、自分は何をなすべきか」
いま、私たちに必要なものも、また、溢れる情報に惑わされず、「自ら考え」、「自ら生きる」力だと思われます。
年代問わず、多すぎる選択肢に飲み込まれそうになっている人、選択自体が面倒だと感じている人、自ら考えることを諦め漠然とした不安を抱えている人々にごらんいただき、「それでも」と立ち上がる力にしていただけたら、これ以上嬉しいことはありません。
たとえ「すべてが終わった後でなければ梟は飛び立たない」としても。
私は32歳ですが、最近、「なんとなく」生きている同世代を多く目にします。いつしか夢を持つことはダサいことになり、夢を語る者は冷ややかな目で見られることが多くなってきました。夢は自分のライフスタイルを決定づけてしまい、そこから逃げられないという怖さがあるかもしれません。夢は生きていく上では不必要で、無駄なことと感じるかもしれません。
しかし、それでも私は夢を持つべきだと思います。大学を卒業後、就職活動もせずお笑い芸人になり、そして挫折、それでも「人を楽しませたい」という想いを持ち続けているような、世間からみれば「アホな生き方」を選んだ私の持論です。
自分の生き方を決められないから「なんとなく」で人生が流れてしまう。それは感情の無いロボットと同じではないでしょうか?人間には夢が必要です。「夢を持つ」ということの素晴らしさを少しでも感じていただきたいと考え、この物語を書き上げました。どんな作品になるか楽しみです。
所属:STUDIO TONOLION
出身地:兵庫県加古川市
誕生日:4月27日
血液型:O型
学歴:岡山大学工学部卒業
現在の職業:映像制作
趣味:バドミントン
好きな漫画:ワンピース
好きなバラエティ番組:
全力!脱力タイムズ、アメトーク、相席食堂 など他多数
<経歴>
学生時代からイベントの司会、漫才、ステージのプロデュースなどを手掛けたのち、9つ上の相方とコンビを組み、漫才コンビ「リンクアップ」としてデビュー。M-1などのお笑いコンテストに挑戦するも、予選で落ちる。自分のお笑いの才能に限界を感じながらも、「人を楽しませたい」という想いは衰えず、お笑いを捨て映画監督への転身を宣言。現在、事務の仕事をする傍ら、「カンヌ国際映画祭」への出品を目指して長編映画を製作中。
<作品>
短編映画『まほろば』2015年(監督・脚本・編集・主演)
短編映画『イワモト余命一か月』2016年(監督・脚本・編集)
イオンシネマ岡山で上演
映画『キグルミマスター』2017年(監督・脚本・編集)
イオンシネマ岡山、他全国5か所で上映